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2021.09.01

【月刊NIGOD通信】2021年9月

「あるNIGOD職員の日記より2010/09/25」(後編)

デスクについてから、どのぐらいの時間が経過しただろうか?

淡路大橋に設置された監視用カメラの画像を耐えずモニターの端に移しながら、私は「ゴジラ迎撃作戦」のすべての予測パターンを再確認し、切り札となる「G細胞活動抑制剤」の総量と、運用に際し自衛隊の特殊弾頭の再確認など、山のような確認作業に忙殺されていた。

更に政府と会談中の上層部から上司を通じて現時点で推察できるゴジラの大きさなど、まだ不確定要素だらけの情報の取りまとめも行わなければならず、助手が何人いても足りない状況であった。

「まったく、どこもかしこも面倒事だらけだ」

思わず愚痴を漏らしてしまったその時、研究室のスピーカーが突然鳴り響いた。

「淡路島近海にゴジラ出現を確認。繰り返す、淡路島近海にゴジラ出現を確認!」

その緊迫した声を聞くや否や私は再び自分のモニターに目を戻した。

NIGODの内部ネットワークでリアルタイム共有されているそのウインドウには、望遠映像ではっきりと「ゴジラ」の姿が映し出されていた。

なんという大きさだ。我々の予想をかなりオーバーしている。

この大きさでG細胞活動抑制剤は足りるのか?

せっかく効果は確認できても量が足りなければ何の意味もない。

私の胸に一抹の不安がよぎる。

やがて助手たちの端末から次々に映像から推察される「ゴジラ」の予測全長と予測体重、それに伴う効果を発揮するために必要なG細胞活動抑制剤の量の予想が届く。

現状はこれが限界だ。もう少し立てば作戦の発動と共に自衛隊の哨戒機やドローンがより詳細なゴジラの画像を共有することになっている。今はこれを上層部に提出するしかない。

またもやスピーカーから音声が流れる。

今度は先ほどまでとは違う、妙に落ち着いた女性の声だ。

「先ほど政府は「ゴジラ迎撃作戦」の発動を決定しました。作戦開始は12:55です。全職員は速やかに所定の位置につき、作戦業務に備えてください。繰り返します作戦開始時間は12:55です」

時計を見ると、あと5分で支度しろということだが、既に我々は所定の位置についているし用意といっても進行中の予測計算を中断することぐらいだ。

遂に「ゴジラ」が出現した以上、予測データなど無用になるのだから保存もしない。

気が付いたら資料の山と化した机の上を片付け、作業スペースを確保する。

「全職員に通達。只今よりゴジラ迎撃作戦を開始します。只今より、ゴジラ迎撃作戦を開始します」

アナウンスと共に、遠くから自衛隊の戦闘機が飛び立つ音が聞こえる。

遠くから頭上を飛び越え、淡路沖方面へと響くその音は、まるで戦の始まりを告げる合図のようであった。(続く)

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